IMAFUKU Ryuta, Iliad

ミニマ・グラシア―歴史と希求『ミニマ・グラシア』(今福龍太、岩波書店、2008年、ISBN:4000248537)を読み始める。まずは「戦争とイーリアス」。「ソローからヴェイユへ」という副題が付いている。その手前に置かれた「待機する灰」も面白く読んだ。ついでに土星の徴しの下に』スーザン・ソンタグ富山太佳夫訳、みずず書房、1982年、私の手元にあるのは2007年再刊本、ISBN:4622073234)を繙いて「情熱としての精神(Mind as Passion)」も読んでしまう。
長生への希求、死の拒絶、精神の存続。保守という言葉は、生命についてこそ使いたいものだ。

「精神の内部では何もかも失われることがないのは驚くべきことだ。これだけでも、長く生きる、いや永遠に生きる理由になりはしないだろうか」(カネッティ1943年のノート?、ソンタグ前掲書(再刊本)p217より)

生かす、とはなんと奥の深い言葉だろう。
H・D・ソロー『ケープ・コッド(コッド岬)』は未読、すぐにも読みたい。以前から耳の人エリアス・カネッティには興味があるのだが、読めていない。それから Simone Weil & Rachel Bespaloff, War and Iliad. New York Review Book, 2005 が読みたくなった。

土星の徴しの下に