2008-09-01から1ヶ月間の記事一覧

IWATA Yasuo, Hoelderlin

『いま哲学とはなにか』(岩田靖夫、岩波新書、2008年、ISBN:4004311373)を読み始める。「現代の切迫した諸問題に対する哲学者としての筆者の応答」(あとがき)であり、「哲学者として、現有のすべての力を投入した」(はじめに)とされる力作である。 読…

MIYAZAKI Hayao, UENO Osamu, Spinoza

『スピノザの世界−神あるいは自然』(上野修、講談社現代新書、2005年、ISBN:4061497839)を再読する。スピノザ独自の「目的」と「方法」を『知性改善論』をベースに明らかにしたうえで、『エチカ』第1〜5部のそれぞれのエッセンスをわかりやすく読み解い…

UCHIDA Tatsuru, Tocqueville, democracy

『街場のアメリカ論』(内田樹、NTT出版、2005年、ISBN:475714119X)を読み始める。 「過去のあらゆる精神的な遺産は、ここにおいて規範的なものにまで高められる。しかも孔子は、そのすべてを伝統の創始者としての周公に帰した。そして孔子自身は、自らを『…

Moreau, Spinoza

『スピノザ入門』(ピエール=フランソワ・モロー、松田克進&樋口善郎訳、白水社文庫クセジュ、2008年、ISBN:4560509271)を読む。 原題は「スピノザとスピノザ主義」。スピノザの生涯、著作、著作に示された主題と問題、スピノザ主義の歴史的な受容について…

Christopher Nolan, Zupancic, Lacan

「彼らには想像できないのだ、神の存在を信じている者であっても、その神を完全に無視したまま生きることができる、ということが。」(『リアルの倫理』p147) この言葉を読みながら、8月の終わりに見た映画を思い出していた。『ダークナイト』The Dark Kni…