2008-12-01から1ヶ月間の記事一覧

TANAKA Jun, Aby Warburg

『アビ・ヴァールブルク 記憶の迷宮』(田中純、青土社、2001年、ISBN:4791759184)第四章蛇儀礼講演だけを覗き読み。 田中純は、ヴァールブルクの蛇儀礼講演を、クロイツリンゲンにあったビンスヴァンガーの私立療養所ベルヴュー(という「地獄」)から脱出…

SATO Yoshiyuki, Louis Althusser

『権力と抵抗』(佐藤嘉幸、人文書院、2008年、ISBN:4409040928)を読み始める。 浅田彰は『構造と力』で、グラムシの言葉「英知においては悲観主義者、だが、意志においては楽観主義者たれ」をモットーにしていたというアルチュセールにふれていた。 本書は…

HIGAKI Tatsuya, ethics

『賭博/偶然の哲学』を再読する。 能動性の領域は奈辺にありうるか。 ……、私は自然においてほとんど根本的に無責任である。科学主義的な世界は、それを明確にした点できわめて重要な意味をもつ。だが私が無責任であるにもかかわらず、私は何かをしなければ…

Kyoto, TAKEUCHI Yoshimi, Aby Warburg

いまとなってはもう昨日のことだが、前日に加藤周一が亡くなっていたことを朝刊ではじめて知って、K氏から紹介されていて、しかしでかけようかどうか、直前まで決めかねていた「公開シンポジウム『竹内好の残したもの』」をやはり聞いてみたいような、聞か…

Venus, Jupiter and a crescent moon

澄みわたった冬空に浮かぶ三日月と二つの星を見やったとき、思い出したのは宮澤賢治が描いた、ひとつの水彩画だった。そしてやはり同じくらいに大きく輝いて近くにあるはずの(あるはずのない)、あと二つの星を探していた。 薄暮に近い時間だろうか、厚みの…