Homer

『軽蔑』Contempt(1963年、仏・伊、ジャン=リュック・ゴダール監督)を見る。画面に映る色が素晴らしく見とれてしまう。アルベルト・モラヴィア原作だそうで、種明かしというよりは、むしろこれで迷彩をかけているのだろうか、同じくカプリ島が舞台のひとつで、やはり夫婦の不仲を描いた映画『イタリア旅行』ロベルト・ロッセリーニ監督)を見たあと映画館から出てくるシーンも映ったりするのだが、いい加減な通訳を介した英語・独語・仏語に伊語を交えた言葉のやりとり、そして何といっても『オデュッセイア』というタイトルの映画を制作するプロデューサー、監督*1、脚本家の三者三様の『オデュッセイア』解釈が面白い。

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*1:フリッツ・ラングが本人役で出ていて、ヘルダーリンの詩の一節を引用してみせたりもするのである。