movie

MIYAZAKI Goro,

コクリコ坂から@シネピピアめふ。 懐かしい。懐かしすぎる。画面に出てくるものが。出てくるものの動きまで。 宮崎吾朗は、(前作に比べて)よくやったと思うが、映画としては「ポニョ」のほうが、私としては面白かった。 動く画としての面白みでいうと、オ…

refugees who call themselves/each other 'newcomers'

『菩提樹』『続菩提樹』(1956年、1958年、西独、ウォルフガング・リーベンアイナー監督)をDVDで観る。スピーディでユーモラス、ヴァイタリティと美しい歌声。2枚合わせて約200分。とくに亡命後の「in Amerika」のほうは、50年代のアメリカの街並みを背景…

the limits of control, Jim Jarmusch,

リミッツ・オブ・コントロール@シネ・リーブル梅田。この映画について、何を書いておくべきか。画面を構成する図柄や色彩の組み合わせの美しさ、だろうか。実際、久しぶりにスペインを訪ねてみたくなったのも、そのせいに違いないのだ。あるいは、映像を支…

Geliebte Clara, Clara Schumann,

クララ・シューマン@シネ・リーブル神戸。 選曲はよかった、と思う。でも、ロベルト・シューマンもヨハネス・ブラームスも人物としてやや中途半端な印象。描かれがちな「嫉妬」と「寛容」との葛藤みたいなものが前面に出ていなかったせいだろうか。それが事…

Dear Doctor, NISHIKAWA Miwa,

ディア・ドクター@シネピピア。 八千草薫と余貴美子の演技が光っていた。二人とも目がすごい。西川美和監督は、「ゆれる」のときには、言葉の表意的な部分でけっこうギチギチに攻めていた気もするのだが、今回は言葉の含意的推意的な部分にむしろ力点を置い…

Summer Wars, HOSODA Mamoru,

サマーウォーズ@TOHOシネマズ西宮OS。映画館で見るのは久しぶり。妻と娘と一緒に見た。何度も笑ったり泣いたりした。そして絵としても色づかいや動きなど見所も多い映画だったのだが、それでも前作(時をかける少女)より「後退」しているのでは、と思った…

Clint Eastwood, the end of America

グラン・トリノ@ブルク7。午前中、映画館に行き笑い泣く。満席に近いのでは、と思わせる入り。女性客が多いのは曜日(水曜、レディースデー)のせいか。年配の人も多い。しかし(かっこよすぎる?)ラストはやっぱり引っかかる。アメリカの終わり方なら、…

MIYAZAKI Hayao, UENO Osamu, Spinoza

『スピノザの世界−神あるいは自然』(上野修、講談社現代新書、2005年、ISBN:4061497839)を再読する。スピノザ独自の「目的」と「方法」を『知性改善論』をベースに明らかにしたうえで、『エチカ』第1〜5部のそれぞれのエッセンスをわかりやすく読み解い…

Christopher Nolan, Zupancic, Lacan

「彼らには想像できないのだ、神の存在を信じている者であっても、その神を完全に無視したまま生きることができる、ということが。」(『リアルの倫理』p147) この言葉を読みながら、8月の終わりに見た映画を思い出していた。『ダークナイト』The Dark Kni…

OSHII Mamoru, Deleuze, Zupancic, Badiou

『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を観てきた@ブルク7。始まりを描いた映画だった。君たちも始めなければ、というよりは、君にも始めることができるだろ、って感じの。 ドゥルーズにおいて永遠回帰とは「同じものの回帰」なのではなく、反対に、同じも…

losing it is getting it

『記憶の棘』Birth(2004年、米、ジョナサン・グレイザー監督)…getting it is losing it 『マルタの鷹』The Maltese Falcon(1941年、米、ジョン・ヒューストン監督)…getting it is losing it 『グリーン・デスティニー』Crouching Tiger, Hidden Dragon(…

successors

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』Good Will Hunting(1997年、米、ガス・ヴァン・サント監督) 『輝ける女たち』Family Hero(2006年、仏、ティエリー・クリファ監督) 『フランシスコの2人の息子』Two Sons of Francisco(2005年、伯、ブレノ・シ…

to walk? or to run?

『ジェリー』Gerry(2002年、米、ガス・ヴァン・サント監督)…一人と生命 『ラン・ローラ・ラン』Run, Lola, Run(1998年、独、トム・ティクヴァ監督)…二人と生命 『サン・ジャックへの道』Saint-Jacques... La Mecque (2005年、仏、コリーヌ・セロー監督…

Greek mythology

『ミノタウロス』Minotaur(2006年、英・独・ルクセンブルク・仏・西、ジョナサン・イングリッシュ監督)をDVDで観る。…。

Homer

『軽蔑』Contempt(1963年、仏・伊、ジャン=リュック・ゴダール監督)を見る。画面に映る色が素晴らしく見とれてしまう。アルベルト・モラヴィア原作だそうで、種明かしというよりは、むしろこれで迷彩をかけているのだろうか、同じくカプリ島が舞台のひと…

The Archipelago

『グラディエイター』Gladiator(2000年、英・米、リドリー・スコット監督)→マルタでロケをしているようだ。 『アレキサンダー』Alexander(2004年、米、オリヴァー・ストーン監督) 『300』300(2006年、米、ザック・スナイダー監督) マルタの後遺症か、あ…

The correct way of living with ghosts

『トロイ』Troy(2004年、米・マルタ・英、ウォルフガング・ペーターゼン監督)→もはや「神々」の世界ではない。アテネはペレウスの子の黄金色の髪を掴んだりしない。「半神」も自分の名誉のためにだけその死に時を、死に場所を探している。それでも、いや、…

NO COUNTRY

「ケダモノ」ののように生き「虫けら」のように死ぬ。映画はそんな命の本質を明け透けに描くかにみえる。原作は読んでいないのだが、『ノーカントリー』に「for old men」がついている原題のほうからいえば、そう見るのが当たっているのだろう。しかし私がこ…

Someone gives you a new life

『マイ・ボディガード』Man on Fire(2004年、米・英・墨、トニー・スコット監督→[少女から大人の男に] ピタがボディガードに贈る、クマの人形におさめられた聖ユダ(希望を無くした人の守護聖人)のペンダント、レッスン先のピアノ教師宅前で摘みとった一輪…

Songs

『ブロークバック・マウンテン』Brokeback Mountain(2005年、米、アン・リー監督)→Willie Nelson「He Was a Friend of Mine」(by Bob Dylan) 『素粒子』Elementary Particles (2006年、独、オスカー・レーラー監督)→T.Rex(Marc Bolan)「Get It On」 …

You could not be born again

ユキヤナギが、通りかかる人間を誘うように、小さな白い花でいっぱいになったその枝々を次々に伸ばしている。MSKと二人で『永遠のマリア・カラス』を見る。私は二回目。過去はもはや過去でしかありえない、にもかかわらず、その過去を切り離して今からここか…

That looks tasty

『ニキフォル 知られざる天才画家の肖像』My Nikifor(2004年、波、クシシュトフ・クラウゼ監督)→の瓶詰め(酢漬け?)のキノコ 『向かいの窓』Facing Window(2003年、伊・英・土・葡、フェルザン・オズペテク監督)→のケーキ 『主人公は僕だった』Strange…

The undying past

『隠された記憶』Hidden(2005年、仏・墺・独・伊、ミヒャエル・ハネケ監督) 『そして、デブノーの森へ』Under a False Name(2004年、仏・伊・瑞、ロベルト・アンドゥ監督) 『灯台守の恋』The Light(2004年、仏、フィリップ・リオレ監督)

Farewell in the water

『アイ、ロボット』I, Robot(2004年、米・独、アレックス・プロヤス監督) 『007/カジノ・ロワイヤル』Casino Royale(2006年、米・英・独・チェコ、マーティン・キャンベル監督) 『デジャヴ』Deja Vu(2006年、米、トニー・スコット監督)

The TEZUKA Osamu Manga Museum

ブランチの後、MKKに誘われて数年ぶりに市立手塚治虫記念館。あらためて手塚治虫の早熟と多作(情熱)に驚く。夜、MKKに請われて彼女が友達に借りてきたというDVD『ミュータント・タートルズ -TMNT-』(2007年、米、ケヴィン・マンロー監督)を一緒に見る。