memo

The Way to Paradise, Mario Vargas Llosa, Tristan, Gauguin

『楽園への道』(世界文学全集 1-2) (マリオ・バルガス=リョサ、田村さと子訳、河出書房新社、2008年、ISBN:4309709427)を読む。フローラ・トリスタンとポール・ゴーギャン。祖母の死後に生まれた孫は、直接には祖母を知らない。 女性や労働者たちの権利獲…

TAJIMA Masaki, Spinoza

『スピノザという暗号』(田島正樹、青弓社、2001年、ISBN:4787210319)を再読する。この本を再読することができたのは、『スピノザ入門』(ピエール=フランソワ・モロー)や『スピノザの世界−神あるいは自然』(上野修)のおかげである。再読した今は、ドゥ…

TAJIMA Masaki, Heidegger

『読む哲学事典』(田島正樹、講談社現代新書、2006年、ISBN:4061498398)を再読する。「アキレスと亀」の解釈4にあらためての笑い。説明してしまうとユーモラスでなくなってしまうという性格をもつ「ユーモア」についての叙述にもセンスを感じる。先のエン…

IWATA Yasuo, Hoelderlin

『いま哲学とはなにか』(岩田靖夫、岩波新書、2008年、ISBN:4004311373)を読み始める。「現代の切迫した諸問題に対する哲学者としての筆者の応答」(あとがき)であり、「哲学者として、現有のすべての力を投入した」(はじめに)とされる力作である。 読…

MIYAZAKI Hayao, UENO Osamu, Spinoza

『スピノザの世界−神あるいは自然』(上野修、講談社現代新書、2005年、ISBN:4061497839)を再読する。スピノザ独自の「目的」と「方法」を『知性改善論』をベースに明らかにしたうえで、『エチカ』第1〜5部のそれぞれのエッセンスをわかりやすく読み解い…

UCHIDA Tatsuru, Tocqueville, democracy

『街場のアメリカ論』(内田樹、NTT出版、2005年、ISBN:475714119X)を読み始める。 「過去のあらゆる精神的な遺産は、ここにおいて規範的なものにまで高められる。しかも孔子は、そのすべてを伝統の創始者としての周公に帰した。そして孔子自身は、自らを『…

Moreau, Spinoza

『スピノザ入門』(ピエール=フランソワ・モロー、松田克進&樋口善郎訳、白水社文庫クセジュ、2008年、ISBN:4560509271)を読む。 原題は「スピノザとスピノザ主義」。スピノザの生涯、著作、著作に示された主題と問題、スピノザ主義の歴史的な受容について…

Christopher Nolan, Zupancic, Lacan

「彼らには想像できないのだ、神の存在を信じている者であっても、その神を完全に無視したまま生きることができる、ということが。」(『リアルの倫理』p147) この言葉を読みながら、8月の終わりに見た映画を思い出していた。『ダークナイト』The Dark Kni…

OSHII Mamoru, Deleuze, Zupancic, Badiou

『スカイ・クロラ The Sky Crawlers』を観てきた@ブルク7。始まりを描いた映画だった。君たちも始めなければ、というよりは、君にも始めることができるだろ、って感じの。 ドゥルーズにおいて永遠回帰とは「同じものの回帰」なのではなく、反対に、同じも…

Herodotus, Ancient Greece

『歴史(上)』(ヘロドトス、松平千秋訳、岩波文庫、1971年、ISBN:4003340515)を読み始める。 人間界の出来事が、偉大な驚嘆すべき事跡の数々でさえ、やがて時の流れと共に忘れ去られることを恐れて、とりわけギリシア人とバルバロイたちとの戦いを、その…

NOTOMI Noburu, Ancient Greek Philosophy

『ソフィストとは誰か?』(納富信留、人文書院、2006年、ISBN:4409040804)を読み始める。

OKADA Atsushi, Sigmund Freud

『フロイトのイタリア 旅・芸術・精神分析』(岡田温司、平凡社、2008年、ISBN:4582702791)を読み始める。 旅するフロイト。自らの鉄道恐怖をねじ伏せて、くり返したイタリアへの旅。そして葉書で、手紙で、イタリアの芸術を語るフロイト。自己分析の始まり…

losing it is getting it

『記憶の棘』Birth(2004年、米、ジョナサン・グレイザー監督)…getting it is losing it 『マルタの鷹』The Maltese Falcon(1941年、米、ジョン・ヒューストン監督)…getting it is losing it 『グリーン・デスティニー』Crouching Tiger, Hidden Dragon(…

successors

『グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち』Good Will Hunting(1997年、米、ガス・ヴァン・サント監督) 『輝ける女たち』Family Hero(2006年、仏、ティエリー・クリファ監督) 『フランシスコの2人の息子』Two Sons of Francisco(2005年、伯、ブレノ・シ…

to walk? or to run?

『ジェリー』Gerry(2002年、米、ガス・ヴァン・サント監督)…一人と生命 『ラン・ローラ・ラン』Run, Lola, Run(1998年、独、トム・ティクヴァ監督)…二人と生命 『サン・ジャックへの道』Saint-Jacques... La Mecque (2005年、仏、コリーヌ・セロー監督…

FUJII Yoshio, Ancient Greece

『ギリシアの古典』(藤井義夫、中公新書、1966年、ISBN:4121001028)を読み始める。 エピメテウス(Epi-metheus = after thought)はその名の語源が示すように、「後からの思案」を、プロメテウス(Pro-metheus = before thought)は「前もっての思慮」を意…

TAKANO Yoshiro, Ancient Greece

『古代ギリシアの旅』(高野義郎、岩波新書、2002年、ISBN:4004307805)を読み始める。著者の専門は理論物理学である。 ドイツ象徴派の詩人リルケの『ドゥイーノの悲歌』第二も引いておきましょう。 おんみらはアッティカの墓碑に刻まれた 人間のたたずまい…

KOZU Harushige, Ancient Greece

『古典ギリシア』(高津春繁、講談社学術文庫、2006年*1、ISBN:4061597973)を読み始める。 現世主義者の彼らには世を捨てて逃避することなどは考えもせぬ。うつろいやすければこそますます急がねばならぬ。ここに彼らの厭うべきヒポクリシー[偽善]、虚偽…

IMAFUKU Ryuta, Iliad

『ミニマ・グラシア』(今福龍太、岩波書店、2008年、ISBN:4000248537)を読み始める。まずは「戦争とイーリアス」。「ソローからヴェイユへ」という副題が付いている。その手前に置かれた「待機する灰」も面白く読んだ。ついでに『土星の徴しの下に』(スー…

Colluthus, Tryphiodorus, Greek mythology

『ヘレネー誘拐・トロイア落城』(コルートス/トリピオドーロス、松田治訳、講談社学術文庫、2003年、ISBN:4061595865)を読む。

Aischylos, Greek tragedy

『縛られたプロメーテウス』(アイスキュロス、呉茂一訳、岩波文庫、1974年、ISBN:4003210433)を読む。

Quintus : The War at Troy ; What Homer didn't tell

『トロイア戦記』(クイントゥス、松田治訳、講談社学術文庫、2000年、ISBN:4061594478)を読み始める。 アイアース自死のあと、この戦いで自身の息子を失ってもいるネストールが人々の涙をいさめていう次の言葉。 「……。じゃが、戦いで倒れた者たちのために…

Greek mythology

『ミノタウロス』Minotaur(2006年、英・独・ルクセンブルク・仏・西、ジョナサン・イングリッシュ監督)をDVDで観る。…。

KANZAKI Shigeru, Greek tragedy

『魂(アニマ)への態度』(神崎繁、岩波書店、2008年、ISBN:4000281623)を読み始める。七日間の講義形式の「第4日」目のところで「メデア(メーデイア、メディア)」がとりあげられており、先日読んだ『ギリシア悲劇』(丹下和彦)でも扱われていた「テュ…

Homer

『オデュッセイア(下)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1994年、ISBN:4003210255)を読み始める。

Homer

『軽蔑』Contempt(1963年、仏・伊、ジャン=リュック・ゴダール監督)を見る。画面に映る色が素晴らしく見とれてしまう。アルベルト・モラヴィア原作だそうで、種明かしというよりは、むしろこれで迷彩をかけているのだろうか、同じくカプリ島が舞台のひと…

Homer

『オデュッセイア(上)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1994年、ISBN:4003210247)を読み始める。

Euripides, Greek tragedy

『アウリスのイピゲネイア』(エウリピデス、呉茂一訳)におけるアガメムノンの科白 ……この苦しみを察してくれ。人間誰しも死ぬまで仕合わせなものはいない。生まれた以上苦しまねばならないのだ。(『ギリシア悲劇 IV』、ちくま文庫、1986年、ISBN:44800201…

The Archipelago

『グラディエイター』Gladiator(2000年、英・米、リドリー・スコット監督)→マルタでロケをしているようだ。 『アレキサンダー』Alexander(2004年、米、オリヴァー・ストーン監督) 『300』300(2006年、米、ザック・スナイダー監督) マルタの後遺症か、あ…

Homer

『イリアス(下)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1992年、ISBN:4003210220)を読み始める。 アキレウスには次のような一面もあるのだった。 ああ、争いなど神界からも人の世からもなくなればよいに、それにまた怒りも。怒りというものは、分別ある人を…