2008-01-01から1年間の記事一覧

KOZU Harushige, Ancient Greece

『古典ギリシア』(高津春繁、講談社学術文庫、2006年*1、ISBN:4061597973)を読み始める。 現世主義者の彼らには世を捨てて逃避することなどは考えもせぬ。うつろいやすければこそますます急がねばならぬ。ここに彼らの厭うべきヒポクリシー[偽善]、虚偽…

Two tree frogs

朝、自宅から最寄り駅までの道、アスファルトで舗装された路上に、車にでも轢かれたのか、ぺしゃんこにひしゃげて干涸らびつつある雨蛙が一匹、そして二匹。一匹は長い脚をぐんと伸ばした格好をしていた。

IMAFUKU Ryuta, Iliad

『ミニマ・グラシア』(今福龍太、岩波書店、2008年、ISBN:4000248537)を読み始める。まずは「戦争とイーリアス」。「ソローからヴェイユへ」という副題が付いている。その手前に置かれた「待機する灰」も面白く読んだ。ついでに『土星の徴しの下に』(スー…

Colluthus, Tryphiodorus, Greek mythology

『ヘレネー誘拐・トロイア落城』(コルートス/トリピオドーロス、松田治訳、講談社学術文庫、2003年、ISBN:4061595865)を読む。

Aischylos, Greek tragedy

『縛られたプロメーテウス』(アイスキュロス、呉茂一訳、岩波文庫、1974年、ISBN:4003210433)を読む。

Quintus : The War at Troy ; What Homer didn't tell

『トロイア戦記』(クイントゥス、松田治訳、講談社学術文庫、2000年、ISBN:4061594478)を読み始める。 アイアース自死のあと、この戦いで自身の息子を失ってもいるネストールが人々の涙をいさめていう次の言葉。 「……。じゃが、戦いで倒れた者たちのために…

Greek mythology

『ミノタウロス』Minotaur(2006年、英・独・ルクセンブルク・仏・西、ジョナサン・イングリッシュ監督)をDVDで観る。…。

KANZAKI Shigeru, Greek tragedy

『魂(アニマ)への態度』(神崎繁、岩波書店、2008年、ISBN:4000281623)を読み始める。七日間の講義形式の「第4日」目のところで「メデア(メーデイア、メディア)」がとりあげられており、先日読んだ『ギリシア悲劇』(丹下和彦)でも扱われていた「テュ…

Homer

『オデュッセイア(下)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1994年、ISBN:4003210255)を読み始める。

Homer

『軽蔑』Contempt(1963年、仏・伊、ジャン=リュック・ゴダール監督)を見る。画面に映る色が素晴らしく見とれてしまう。アルベルト・モラヴィア原作だそうで、種明かしというよりは、むしろこれで迷彩をかけているのだろうか、同じくカプリ島が舞台のひと…

Homer

『オデュッセイア(上)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1994年、ISBN:4003210247)を読み始める。

Euripides, Greek tragedy

『アウリスのイピゲネイア』(エウリピデス、呉茂一訳)におけるアガメムノンの科白 ……この苦しみを察してくれ。人間誰しも死ぬまで仕合わせなものはいない。生まれた以上苦しまねばならないのだ。(『ギリシア悲劇 IV』、ちくま文庫、1986年、ISBN:44800201…

The Archipelago

『グラディエイター』Gladiator(2000年、英・米、リドリー・スコット監督)→マルタでロケをしているようだ。 『アレキサンダー』Alexander(2004年、米、オリヴァー・ストーン監督) 『300』300(2006年、米、ザック・スナイダー監督) マルタの後遺症か、あ…

Homer

『イリアス(下)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1992年、ISBN:4003210220)を読み始める。 アキレウスには次のような一面もあるのだった。 ああ、争いなど神界からも人の世からもなくなればよいに、それにまた怒りも。怒りというものは、分別ある人を…

TSURUMI Shunsuke, KAMEI Shunsuke, Whitman

『アメリカ』(鶴見俊輔&亀井俊介、文芸春秋社、1980年、ISBN:B000J83VHW) 『荒野のアメリカ』(亀井俊介、南雲堂、1987年、ISBN:4523291683) 『わが古典アメリカ文学』(亀井俊介、南雲堂、1988年、ISBN:4523000271) 『近代文学におけるホイットマンの…

Kyoto, The Museum of Kyoto

真夏を思わせるような一日。「源氏物語千年紀展」に京都文化博物館まで出掛けた。阪急烏丸駅からの道すがらにある商店で前売り割引券(1300→1100円)を手に入れ、音声ガイド(500円、初心者には嬉しい)の装置も借りた。そうして予想以上に充実した展示に驚…

Homer

『イリアス(上)』(ホメロス、松平千秋訳、岩波文庫、1992年、ISBN:4003210212)を読み始める。

The correct way of living with ghosts

『トロイ』Troy(2004年、米・マルタ・英、ウォルフガング・ペーターゼン監督)→もはや「神々」の世界ではない。アテネはペレウスの子の黄金色の髪を掴んだりしない。「半神」も自分の名誉のためにだけその死に時を、死に場所を探している。それでも、いや、…

Rorty, Whitman, Dewey

進歩は、前もって特定できるものに次第に接近していくことではなく、より多くの問題を解決することである。進歩は、私たちが目標に近づいた増加量よりも、過去の私たちを改善した程度によって測られる。 論理や説教は決して人の心を納得させることはない、 …

NO COUNTRY

「ケダモノ」ののように生き「虫けら」のように死ぬ。映画はそんな命の本質を明け透けに描くかにみえる。原作は読んでいないのだが、『ノーカントリー』に「for old men」がついている原題のほうからいえば、そう見るのが当たっているのだろう。しかし私がこ…

Memorial concert

職場を少し早めに出て。19時開演のJR福知山線脱線事故第一回追悼コンサート@アルカイックホール。MSKの教え子が合唱団の一員として歌うというので付き合う。最初に「管弦楽のためのアダージョ」(サミュエル・バーバー)が追悼曲として犠牲者に捧げられ、そ…

J・S・Mill

ジョン・スチュアート・ミルは、彼の父ジェイムズ・ミルによる幼児期からの英才教育のせいで早くから賞賛と成功を手に入れた人であるが、二十歳を過ぎた頃に、彼自身の言葉でいう無感覚の、失意の、憂鬱の、つまりは精神的にかなり危機的な一時期があったよ…

Osaka

1週間ぶりに見る日本の桜はちょうど満開であった。昨夜就寝前に飲んだワインのせいか、それとも朝卵ご飯と一緒に食べた佃煮のせいか、通勤途上、激しい腹痛に襲われ、JR尼崎駅のトイレで急遽用を足すことになった。ワインも佃煮も旅行前から家の冷蔵庫にあ…

Malta, Larnaka, Dubai, Osaka

たまたま思い出した9つのことなど。 ペットボトルが機内に持ち込めたり(Dubai→Larnaka)持ち込めなかったり(Malta→Larnaka)したこと。 マルタの治安が風評どおりよかったこと。近年は麻薬に絡む犯罪が、それでも増えているのだそうだが。 ゴゾ島には、海…

Malta, Whitman

親愛なるMKKさん 新しい年度のスタートの時期をどのように過ごしていますか。わたしは久しぶりの一人旅でマルタでのんびりしています。あんまり欲張らずにうまくリラックスして自分のなかの新しくできそうなところをリフレッシュできればいいな、それでまた…

Malta

バスで一日観光。こちらではこの日から学校が始まったとかで、送り迎えの車のせいか朝は交通渋滞。ブルーグロット(青の洞門)は雨で観光船は出ないことになり、崖の上からだけの見物。その後、青銅器時代のものとされるタルシーン神殿跡は傘をさしての見学…

Malta

親愛なるMSKさん この葉書がそちらに着く頃は、新学期も始まっていて、とても忙しくしているのでしょうね。その未来の時間に向けて書くことが、遠く離れた場所からなら何の違和感もなくできてしまうことが不思議に思えます。そして未来の時間や空間を共有で…

Malta, Gozo

昨夕はホテルの近所を散歩。St.George's Bayの北側の岬にある二つの大きなリゾートホテルを越えて反対側の海が見えるところまで。たぶんは欧州から来ている多くは若者たちのグループが、すでに夕方であるにもかかわらず、それぞれ浜辺の数カ所に散らばって甲…

Osaka, Dubai, Larnaka, Malta

昨夜、予定より約1時間遅れで関空を飛び立ったエミレーツ機はドバイに現地時間で6時半頃に到着した。乗り継ぎのためにやたらにでかい空港内をバスで移動する。あまりに時間がかかるのでどこまで連れて行かれるのかと少し不安になった。これまでに11時間以…

Someone gives you a new life

『マイ・ボディガード』Man on Fire(2004年、米・英・墨、トニー・スコット監督→[少女から大人の男に] ピタがボディガードに贈る、クマの人形におさめられた聖ユダ(希望を無くした人の守護聖人)のペンダント、レッスン先のピアノ教師宅前で摘みとった一輪…